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週2日勤務でも生活できる?医師が“働きすぎ”をやめた理由

キャリア

「気づけば毎日、仕事漬けだった」──。私はこれまで大学病院や関連病院でフルタイム勤務+当直をこなし、さらに学会発表などの研究活動にも力を注いできました。いわゆる「医師=フルタイム、休日返上、学会も当たり前」という働き方を疑うことなく、“忙しさこそが医師の宿命”だと思っていたのです。

ですが、ある日ふと「このまま人生が終わってしまうのは嫌だな」と思う瞬間がありました。自分の意思で選んだはずのキャリアが、いつのまにか“走り続けないと倒れてしまう道”になっているような感覚。それを不安に感じ始めたとき、「本当にこの働き方以外に選択肢はないのだろうか?」と思い至りました。

実は、私は現在「週3.5日の医療機関勤務」を仕事の中心に据えていますが、2025年4月から週3勤務に働き方を再構築する予定です。ただし、将来的にはさらに踏み込んで週2日勤務まで減らすことも視野に入れています。「医師なのに週2〜3日勤務で暮らしていけるの?」と思われそうですが、結論からいえば、十分可能だと感じています。

本記事では、その理由や具体的な数字のシミュレーション、そして「本当にそこまで働く必要はあるのか?」というテーマを一緒に考えていきたいと思います。

週2〜3日勤務でも生活できるという現実

フルタイム勤務+当直や休日出勤がセットになりがちな医師の働き方ですが、実は「非常勤勤務」「週2〜3日のクリニック勤務」など、選択肢は想像以上に多彩です。ここでは、週2〜3日勤務の収入シミュレーションや、実現のポイントを見ていきましょう。

1日8万円の収入で年収800万円が見えてくる

医師の場合、時給や日給が高めに設定されていることが多く、たとえば1日の勤務で8万円を得られるケースは決して珍しくありません。仮に1日8万円の仕事を、年間100日行うと、単純計算で年収800万円になります。これだけの収入があれば、多くのご家庭で「普通の生活を送るには十分なのではないか」と感じる方も多いでしょう。

もちろん、住んでいる地域やライフスタイル、家族構成によって支出は変わります。ですが、「毎日朝から晩まで働かなければ、医師としての生活が成り立たない」という先入観が崩れるだけでも、働き方の選択肢は一気に広がります。

医師の高い時給・日給単価を活用する

一般企業であればフルタイム勤務しなければ年収300〜400万円台にとどまるケースも少なくありません。しかし医師の場合、日給が5〜8万円以上という雇用形態が見つかることも多く、週2〜3日でも一定の生活レベルを維持できる可能性が高いのです。

私自身、転職後は週4日勤務からスタートし、徐々に医療機関での勤務日数を減らしています。最終的には週2日勤務への移行を目指してシミュレーションを進めていますが、その背景には「1日あたりの収入単価が非常に高い」という医師資格の強みがあります。

「もっと働かないと不安」は数字で検証する

医師の世界は“高収入が当たり前”という意識も相まって、「勤務日数を減らしたら生活が成り立たないのでは」という漠然とした不安を抱きがちです。ですが、まずは実際に“自分の生活費がどの程度か”、そして“週2〜3日の勤務で得られる収入がいくらになるか”をシミュレーションしてみてください。

たとえば、1日8万円の収入を週2日で得られる仕事があるとすれば、1週間で16万円、4週で64万円。ここから税金や保険料などを差し引いても、月30〜40万円の生活費を十分カバーできる余地はあります。そう考えると、恐怖が「具体的な数値」に転換され、案外「いけるかもしれない」と思えてくるはずです。

働きすぎがもたらす“見えないコスト”

「収入があるから仕方ない」と、医師が働きすぎる生活を続けると、以下のように“見えないコスト”を支払うことになりかねません。

  • 健康の損失
    当直や夜勤の連続は、私たちの身体だけでなくメンタルにも大きな負荷を与えます。
  • 家族とのすれ違い
    帰宅は深夜、休日は疲労で寝るだけ……という状況が続けば、大切な家族との時間が確実に減っていきます。
  • 趣味・学びの機会の喪失
    医療のアップデートだけでなく、ほかにも学びたい分野や趣味があるのに、忙しすぎて時間が取れないケースは多いでしょう。
  • 心の余裕の欠如
    仕事に追われるあまり、気づいたら「自分は何のために働いているのか?」さえ見失いがちです。

私自身、かつてはフルタイム+当直・当番で休みらしい休みもない生活をしていましたが、「お金はある程度あるけれど、何も楽しめない」という状態に陥っていました。こうした負担を軽減するためにも、医師こそ“時間を作る働き方”を模索する意義があるのではないでしょうか。

週2〜3日勤務で得られる“意外なメリット”

では、実際に勤務日数を減らすと、どのようなメリットが生まれるのでしょうか。私が週3.5日のシフトを試してみた中で感じた、代表的な変化を挙げてみます。

家族と過ごす温かい時間

週5や週6で働いていたころは、子どもの成長を身近に感じられないことが多々ありました。勤務日数を減らすと、幼稚園の行事や習い事の送り迎えなどにゆとりを持って対応できるようになります。家族と過ごす時間が増えることで、些細なやり取りでも笑顔が増えるのを実感できます。

自分の興味・学びを深める余裕

医療の世界は日進月歩ですが、常に臨床の最前線にいると、じっくり新しい論文や専門書を読む時間も限られます。週2〜3日の勤務なら、オンとオフのメリハリがつきやすく、最新の情報を整理したり、副業のためのスキルを学んだりといった自己投資もしやすくなります。

他業種との交流でキャリアを広げる

週5で病院に張り付いていると、医療関係者以外と関わるチャンスはどうしても限られます。しかし、勤務日数を少し抑えると、他業界のセミナーや勉強会にも参加しやすくなり、意外なところで新しいビジネスや知見に触れる機会が生まれます。

心の余裕が人生を豊かにする

医師として人の命や健康に携わるのは、とても尊い仕事です。しかし、自分の心身の余裕がない状態では、そのやりがいや達成感をじっくり味わう前に疲れきってしまいます。週2〜3日勤務で「自分でスケジュールをコントロールできる」安心感が生まれると、人生全体を俯瞰して楽しめるようになるのです。

やりたいことは「空白の時間」が教えてくれる

「とはいえ、週2〜3日に減らして空いた時間に、何をしていいか分からない」という不安はよく聞かれます。しかし、実は多くの人が「忙しすぎるから、やりたいことを考える余力がない」だけなのです。

  • 余白こそが本当の興味や夢を照らす
    人間は“ボーッとする時間”や“何となく調べ物をする時間”があるからこそ、新しいアイデアや興味を発見できると言われています。
  • 小さな行動が大きな転機に
    空き時間を使ってSNSを発信してみたら、思わぬ縁で副業がスタートした……というケースも珍しくありません。

最初から週2日勤務に一気にシフトするのは躊躇(ためら)いがあるかもしれません。まずは週3~4日勤務などから試してみるのも良いでしょう。その過程で“空白”に気づけるようになると、「意外と自分はこんなことをやってみたかったんだな」と知るきっかけになります。

医師こそ、戦略的に「働き方」を設計すべき理由

高収入・高単価の仕事だからこそ“選べる”

医師は一般的な職種に比べ、高い専門性と資格を持ち、日給や時給も高水準であることが多いです。この「短時間でも効率的に収入を得られる」という特性が、実はライフスタイルを柔軟に設計する大きな鍵になります。1日8万円の仕事を確保できれば、年間100日勤務でも年収800万円前後となり、十分に生活を成り立たせられます。

副業・投資・学びへのシフトがしやすい

週2〜3日勤務であれば、残りの時間を使って副業や投資、学びに注力する余裕が生まれます。例えば、医療系ベンチャーにアドバイザーとして参画したり、ブログやSNSで情報発信をする医師も増えています。こうした副収入や人的ネットワークが広がることで、今後のキャリア選択の幅がさらに広がるでしょう。

「価値」を生み出す働き方へ

時代はすでに、“長時間労働=高収入”という図式から、生み出す価値提供できる専門性によって収入が決まる方向へとシフトしています。医師の専門性を活かし、週2〜3日の臨床と並行してさまざまな形で社会に貢献する──。そうした新しい働き方こそ、これからの医療界でも注目されるはずです。

まずは週3~4日から、いずれは週2日を目指す一歩を

多くの医師にとって、「フルタイム勤務で忙しく働くこと」が当たり前に思われがちです。しかし、医師という資格と専門性があれば、週2〜3日勤務でも十分に収入を得ながら自分や家族との時間を増やす選択肢が存在します。

  • 最初のステップ:週3日勤務にトライ
    いきなり週2日にするのが不安な場合は、まずは週3日勤務を試してみるのがおすすめです。数字でシミュレーションし、不安をクリアにしながら一歩踏み出してみましょう。
  • 空いた時間をどう使うかは、自分次第
    副業やスキルアップ、家族との時間、趣味の追求……。どれを選んでも、あなたが心から満足できるなら正解です。
  • 1日8万円なら年収800万円へ
    「週2〜3日勤務では大きく収入が下がるのでは?」という不安は、勤務先の選び方や1日の単価次第で解消できる可能性があります。医師こそ数字をしっかり把握し、戦略的に動きましょう。

「医師だからこそ忙しいのは当然」と自分に言い聞かせてきた方もいるかもしれません。しかし、将来を考えたとき、身体や心を壊してしまっては本末転倒です。週2〜3日勤務という新しい選択肢は、自分や家族を大切にしながら長く医療に関わり続けるための大きなチャンスでもあります。

これからの時代に求められるのは、「より豊かな人生をデザインするための働き方」です。ぜひ、数字と向き合いながら一度立ち止まり、週2〜3日勤務という選択肢を検討してみてください。思いがけない扉が開くかもしれません。応援しています。

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